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土佐文旦 高知県宿毛市 有限会社おおぐし農園 大寺 竜次 土佐文旦 高知県宿毛市 有限会社おおぐし農園 大寺 竜次

知る人ぞ知る
高知の銘柑橘「土佐文旦」
木成り完熟で美味しさを追求

ビタミンCの含有量は柑橘類の中でもトップクラス。ミネラル類も豊富。外皮にはダイエットに効果的な成分も含まれる果物「文旦(ぶんたん)」。栄養満点で瑞々しく甘酸っぱい「文旦」の生産量日本一、全国出荷量の約95%を占めているのが高知県ということをご存知でしょうか。

温暖で日照時間が長く雨量も多い気候は、農業に適していると言われています。野菜や米のほか、「小夏」「ポンカン」「柚子」などさまざまな柑橘類も栽培され、その中でも圧倒的な収穫量を誇るのが「文旦」です。

高知県西部・幡多地区を中心に、約52ヘクタールという広大な農地を擁する「おおぐし農園」は、年間400トン以上の「土佐文旦」を出荷。柑橘類の農園としては規模・収穫量ともに高知県随一で日本トップクラス。高知の海に魅せられIターンした経歴の持ち主「おおぐし農園」の大寺竜次さんに、初めて「土佐文旦」を食べた時のこと、高知県産柑橘類の魅力や農園で栽培する果実についてお聞きしました。

Contents

奥深き柑橘類の世界

そもそも柑橘類は世界に900種類以上も存在し、日本では約80~90品種が生産されていると言われる。柑橘類は外側の皮をむくと薄皮があり、その中に果肉が詰まっているという見た目の共通点はあるものの風味はさまざま。品種や栽培方法だけでなく果樹が育つ場所や生産者のこだわりによっても酸味や甘み、食感が大きく変わるそうだ。

文旦は、ミカンやグレープフルーツと同じミカン科カンキツ属に分類され、甘酸っぱい風味とプリプリとした食感が人気。最大の特長はその大きさで、中間サイズと言われる2Lサイズは直径約10.5~11.5センチ、重さは470グラムほどにもなる。種類も多く味わいも豊かな柑橘類において、土佐文旦の魅力はどこにあるのか。

独特の風味とプリプリ食感

高知県で栽培されているのは、主に土佐文旦と水晶文旦。

土佐文旦は黄色く分厚い皮に包まれ、バランスの良い甘さと酸味、その奥にほろ苦さがありプリプリとした食感が特長。露地栽培なら1月から3月にかけて、ハウス栽培なら11月から12月にかけて出荷を迎える。土佐文旦とはルーツが異なる品種の水晶文旦は、とても繊細でハウス栽培が基本。黄緑色から薄い黄色の皮に包まれ、酸味は控えめで糖度が高いのが特長。10月から12月に出荷される。

文旦は他の柑橘類よりも大きく、外側の皮も薄皮も厚みがある。むくのに手間がかかることから加工が難しいと言われ、青果として販売されることが多い。“旬の時期にしか食べられない”ことが珍しさや希少性につながり、ひとつの魅力になっていると言えそうだ。

「なんやコレッ!?」と衝撃が走る

大寺さんは大阪府出身。大阪でサラリーマンをしていたが、趣味のサーフィンをもっと楽しみたいと2017年に高知県への移住を決めた。そして、この土地でしかできないことにチャレンジしようと選んだのが「おおぐし農園」での仕事だ。主に栽培管理を担当している。

高知に来るまで土佐文旦を知らなかったと話す大寺さん。初めて食べた時は「なんやコレッ!?」と、そのおいしさに驚いたと言う。そして「ジューシーで甘みがあって、その中に苦味もあって」と言葉を続けた。土佐文旦の知名度は決して高くないが、おおぐし農園だけで年間400トン以上を収穫し続けていることを考えると、人気があることは一目瞭然。ちなみに、高知県全体の収穫量は約11,000トンにのぼる。

木成り完熟に追熟。おいしさを追求

「おおぐし農園」の土佐文旦は露地栽培。

「品質の高い果樹を栽培するために土壌を改良。有機肥料だけをまいて木を強くする。果実はギリギリまで木で熟す。さらに、美味しさを引き出すために、収穫後約1ヵ月間は専用の大型冷蔵庫で追熟しています」と、こだわりの栽培法と美味しさの秘訣を大寺さんは惜しみなく教えてくれた。追熟することで「酸味が抜けて食べやすくなる」のだそうだ。
おおぐし農園が取り入れている木成り完熟は、完全に熟してしまうと実が落ちてしまうため、収穫のタイミングを見極める技術が求められる。簡単に真似ができるものではない。

果樹栽培は、剪定や摘果(果実の間引き)、袋がけなど機械化が難しい工程が多く手作業が中心。除草剤を使わないとなると、草刈にも相当な時間がかかる。約52ヘクタールという広大な農地を考えると気が遠くなる工程と断言できる。

作り手の幸せはお客様にも伝わる

農地を徹底管理し、膨大な収穫量を維持できるのは、おおぐし農園が“家業”ではなく“企業”として果樹栽培をしているからと言えるだろう。

無駄を省き、効率化・機械化できるところには先行投資を惜しまない。同時にノー残業の推進、有給取得の促進、年間休日120日など従業員の働きやすさもとことん追求している。驚きなのは収穫期も働き方が変わらない体制を整えているということ。働く人や職場環境を守ることは従業員の幸せにつながり、果物作りを続けていくために必要不可欠なことと考えて改革を進めてきた。「お客様に“美味しかった”と喜んでいただきたいという思いがすべて」と農園果樹栽培への思いを語ってくれた。

意外と知られていない夏の柑橘

柑橘類は秋から冬にかけて旬を迎える物が多いが、「おおぐし農園」では6月から8月に旬を迎える夏小夏も土佐文旦と並ぶ収穫量を誇る。さらに、6月から8月に出荷する夏文旦も栽培している。

小夏は産地によっては日向夏やニューサマーオレンジと呼ばれ、爽やかな酸味と甘みが楽しめる柑橘。一般名称が河内晩柑と呼ばれている夏文旦は、文旦独特の風味とジューシーさが魅力だ。出まわる果物で季節の移ろいを感じるのも粋。

手間を惜しまず育てた自信作

露地栽培や有機肥料にこだわり、自然の力を最大限にいかして果樹栽培をする「おおぐし農園」。大寺さんは「味には絶対の自信がある。うちの柑橘は美味しい」と力強く語ってくれた。「自然な物なので見た目は決して良くないが」という言葉を添えて。

木成り完熟し、さらに追熟した「おおぐし農園」の土佐文旦、夏小夏、夏文旦。その季節ごとに風味や食感を存分に楽しんでほしい。

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